第13回FILラクロス男子世界選手権大会が、イスラエル・ネタニヤで7月11日(水)~21日(土)にかけて開催され、主将の(金谷)洸希さんが出場しました。
イスラエルからの帰国後、学生で唯一日本代表のユニフォームに身を包んだ経験を語ってもらいました。
「自分の実力が世界にどんくらい通用するかっていうワクワクの方がでかかった。」
ーーまず、代表が決まった時の気持ちを教えてください。
(金谷)代表はゴールデンウィーク中の合宿で決まる予定でした。合宿2日目の夜の発表で、自分が代表に入っていてびっくりしました。僕は練習生の期間がとても長かったため、代表に選ばれた時は、最後に滑り込めてよかったって思いました。その時は「よし!ワールドカップ行くぞ!」ってより、まず入れてよかったっていう気持ちが大きくて、正直世界で戦う実感は湧かなかったです。
ーー代表チームの中で最年少でありながら、初戦(vsノルウェー)から2ゴールを決めるなど、勝ちに貢献した洸希さん。初戦(vsノルウェー)を向かえる前の気持ちを教えてください。
(金谷)点を取りたい。思うことはただそれだけでした。まずはとりあえず1点決めたかったです。
実際の試合では、1Qから点を決められたので良かったです。
ーー初戦前にドキドキや緊張はなかったですか?
(金谷)緊張はしなかったです。
緊張よりも、自分の実力が世界でどんくらい通用するかっていうワクワクの方がでかかったです。
ーーではいつもの試合の方が緊張しますか?
(金谷)そーですね…。あー、でも、いつもの試合でもあんまり緊張してないです。(笑)
ーー試合前から点を取ることが目標でしたが、実際に世界で点を取るってどんな感じですか?点を取った時の気持ちを教えてください。
(金谷)点を取った時はとても嬉しかったです。
戦った相手が弱かったということもありましたが、ふつうに嬉しかったです。
ーー世界で戦うにあたって自分の強みになると思ったところを教えてください。
(金谷)3月にオーストラリアへ遠征に行って外国人と戦った中で、日本人の方が足が速い感覚がありました。そこが強みになるなと思いました。だから1on1 やランシューで勝負できると思っていました。外国人と日本人では体格の差はありますが、実際にそれを感じる場面はなかったです。
ーー実際に世界を相手にしてみてどうでしたか?
(金谷)予想通り、1on1 とランシューが自分の武器となりました。MFとして出場したため、もともと日本にいる時は予定していなかったDFもしました。自分がDFをやった時は、外国人のパワーの強さを感じましたが、頑張りました。
「1番はラクロスを好きであり続けることが大事です。」
ーー今回のワールドカップ出場という経験をこれからのラクロス生活にどう活かしたいと思いますか?
(金谷)ワールドカップで戦って、ラクロスって本当に楽しいと改めて実感しました。日本にいる時はリーグ戦で勝たなければいけないという思いが強すぎて、ラクロス本来の面白さを忘れていたということに気付きました。もともとワールドカップに行くことが僕の夢だったので、その夢を達成した後はどうなるかなと思った時もありましたが、ワールドカップ出場を通して、まだまだラクロス上手くなりそうだなって、上手くなってラクロスが楽しくなりそうだなって思いました。だから、また4年後にもう一度ワールドカップに行くことが新たな目標となりました。そのために努力し続けるつもりです。
ーー日本代表を夢見る後輩ラクロッサーにとって、現役大学生で日本代表入りを果たした洸希さんの存在は大きな希望となったと思います。最後に、洸希さんの背中を追う後輩や部員に一言、アドバイスをお願いします。
(金谷)やっぱり、1番はラクロスを好きであり続けることが大事です。しんどいとか思いながら練習していたら上手くいかないと思います。ラクロスが好きで楽しいって思えたら自然と練習する時間も増えるし、考える量も多くなると思います。だから、ラクロスのことが本当に好き、楽しいという気持ちを持ち続けることが大事だと思います。
これをしなければならない…。こうならなければならない…。もともと好きで始めたはずなのにいつの間にか義務になっているという事はラクロス以外でも起こり得ることです。でも、それでは何のためにやってるのかわからないし、やり甲斐も感じなくなってしまうように思います。洸希さんはまさに「好きこそ物の上手なれ」を体現していると感じました。この洸希さんのラクロスに対する姿勢を見習い、もう一度自分にとってラクロスがどういう存在なのかを考え直したいと思います。
インタビュー:石原美歩(2年MG)