初心に返って

「一緒に日本一になろう」

3年前、この言葉に惹かれ、私はラクロス部への入部を決めた。
何も知らない場所で、何も知らない人たちと、何も知らない競技で。

ビジョンなんて見えていなかった。どうやったらなれるのかなんて、わからなかった。

ただ、とても抽象的だが、心の底からワクワクするような、なんとも言えない感情に突き動かされたことを今でも覚えている。

「日本一」なんて、今まで生きてきた中でなったことないし、これから先も目標にすら持つことはないだろう。

でも、ここでなら目指せる。自分とは縁が無いと思っていた世界に、今なら飛び込める。
そんな期待を胸に、私は4年間をこの部活にかけることにした。

高校時代はダンス部、球技経験無し、ましてはマネージャーなど無縁の人生だった。大学ではそのままダンスを続けて、キラキラのJDになる予定だった。

しかし、惹かれたのはダンスサークルでも、着飾ったJDでもなく、ラクロス部のTS(Team Staff)だった。

いつもジャージを着て、プレイヤーと同じように目標を持って大学生活を送っているTSの先輩が、直感的に普通の大学生よりもかっこよく見えた。
イメージしていた大学生とは全く違った姿。故に、私もこんな大学生になりたい!と強く思った。

もし、3年前の私が、今の私を見たら男ラクに入部してくれるだろうか。
私はこの部活を通して、なりたい自分になれているのだろうか。

「思ってるだけじゃ叶わない」

日本一になる、という夢も昨年度のリーグ戦によって成し遂げることが出来なくなってしまった。
入れ替え戦で、獨協に負けた時の悔しさは絶対に忘れない。
コイントスの瞬間、獨協サイドから聞こえる歓声、泣いているみんなの姿も、全てを否定されたような虚無感も、忘れることはできない。

あんな思いはもう二度としたくない。

でも、思ってるだけじゃ叶わないから

だから、出来ることはなんでもしよう。行動から変えていこう。小さなことから泥臭く、地道に。
辛くても苦しくても、あの時の絶望感に比べたらなんともないはずだ。
もうみんなが泣くところは見たくない。

「All Out できているか?」

私たちのチームはとにかく人数が少ない。
プレイヤーは交代する選手がカツカツの状態で試合するしかないし、TSも部門に分かれて1つの活動に専念することはできない。

しかし、「人数が少ない」を言い訳にはしたくない。1番ダサいしかっこ悪い。

人数が少ないからこそ、1人1人がチームに与える影響は大きいわけで、自分の存在意義を感じることができる。

人数が少ないからこそ、1人1人が妥協せず、自分の出来ることに最大限、時間と労力を費やすことが勝ちにつながる。

「All Out」

スローガンの背景との重要性。
わざわざ言語化したが、そんなことしなくてもチーム全員、そのことは理解しているはずだ。

でも、ちゃんと行動に移せてる人は何人いるだろうか。

繰り返すが、私たちが勝つためには、1人1人が妥協せず、自分の出来ることに最大限、時間と労力を費やす必要がある。

誰かができてても、誰かができていなかったら、勝てない。1部昇格なんてできない。

みんな、本当にAll Out できているか?

TSの仕事も、決まった形なんてない。どの部門が何をするかなんて、そんな線引きは存在しない。

1年生の頃の私は、「部門」という枠組みに囚われて、自分の「しなきゃいけない」ことにのみ注力していた。

でも、大切なのは「チームにとってプラスだと信じることをやる」ことだ。

1人1人にできることがある。逆にその人にしかできないことが必ずある。役職なんて関係ない。

「自分はこのチームを勝たせるために何ができるのか」を常に考えて、1人1人が主体的に動ければ、TSは強い組織になるはずだ。

そして何よりその方が何倍も楽しい。与えられた事をただこなすだけの4年間なんて勿体無い。

自分の行動でチームを動かせたら、勝ちに結びつけられたら、そこには何事にも変えがたい感動が待っているだろう。

「最後」

リーグ戦開幕まで、残された時間は4ヶ月もない。
これから先、経験することには当たり前だけど、全てに「最後」がつく。

最後の夏合宿、最後の練習試合、最後のリーグ戦。

日々の小さな妥協が最後の結果を左右する。
費やした全てを価値あるものにするのも、無意味なものにするのも、全部自分たち次第。
私たちの4年間は、結果でしか証明できないから。

入部当時、40 人以上いた同期が今や12人。
1年生の頃から上級生に混ざってハードな練習をしてきたことを知ってるから。
何回も負けて悔しい思いをしてきたことを知ってるから。
仲間が去っていく中で、それでも信念を持って戦ってきたことを知ってるから。 

だから勝って喜ぶ姿が見たい。
その時に同じ景色を見ていたい。 

まだ出来ることはたくさんある。
私にしかできないアプローチでチームを勝ちに導きたい。
そして、卒業するときに「こんな大学生活もありだよね」と声を大にして言えるように、残りの日々もAll Out しよう。

26期 MG 石原美歩